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人間の怠惰とガバナンスについて
09.01.31 Sat


職務を通じて、経済社会、企業組織、そこで働く人間というものを深く思考しながら見るにつれ、
「人間そのものに備わる特性」と、「社会が選択した資本主義システム」
という二つの要素の本質的なつながりに気づく。

人は物事の道理に従って生きてこそ幸福であると知っているにもかかわらず、
一方で、絶えず沸き起こる怠惰によって、無知、思考停止の状態に落ち込む。
そしてそこから生まれる他との知恵・知識のギャップを背景に騙し/騙され、使い/使われる。

人間の特性を踏まえ、補正をかけ、全体としての最適化を狙い、
資本主義システム、及びそこから生まれる競争原理が選択されている。

金融危機も人の怠惰・惰性・安易といった特性の揺り返しとも見て取れる。

企業組織で働く人間個人というレベルで考えれば、
「沸き起こる怠惰と闘いながら本質的な社会的価値を生む仕事」と、「外部からその怠惰を補正する仕事」が存在し、それぞれを担う人間は立場が異なり、職務を通して生まれる感情・感覚は異なるが、どちらも全体を良くするために存在するという点においては同じ。

自分自身のレベルで考えれば、
本質的な社会的価値を生む仕事とは何かを思考し、見つけ、担おうと動き、担うべき。
一方で、自分自身の全体最適化を狙い、沸き起こる怠惰を押さえ込むための自分を補正する何らかのガバナンスも組み込むべき。

自分自身へのガバナンスの具体的手段についてはまた考えよう。

by ababxyz | 2009-01-31 14:53 | 思ったこと


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